風見鶏テキスト

たまに思い出した様に散文詩を書きます。

ピコロボ

スクラップの中で
生まれた機械人形
ピコリピコリ 目が光る
月を見る

浅い温もりの中で 立ち上がる
解らない事だらけ だから
出来過ぎた頭で
明日の朝また飛び出す
問いかけを 数えよう

機械の目をして
全てを見直そう
口から煙をモクモク 出して
存在感だけが
まるで磁石と砂鉄みたいに
膨らむ様にくっ付いて来る
大きいけど 中身は空っぽ

スクラップの中で
立ち上がる機械人形
ゆっくりと 起きながら
スクラップで出来た
錆びたこの身体
ピピピピ
何を想って 生きるだろう?