風見鶏テキスト

たまに思い出した様に散文詩を書きます。

ハライエ

文字で表皮を漆黒に染める
ビー球の中で何が眠る
転がるように 綾に移ろい
丸々姿は件の骸
永遠 永久の 終りに過ぎぬ
胎児の夢は開かれた

憾むそぶりで 風を透かす
埃を知らない 我侭天子
ビー球は 転がり去れど
轍に呪詛の 言葉が沈む

黒く佇む姿 在れ
絶えぬ現の切れ端よ
奇跡の末よ
奇遇の像よ
報うつもりで 尚 裏返る表裏
内なる世界と苦痛は笑う

赤くうつろい 夜二つ
軌跡の困窮
後光の飢餓
報いは空ろに 更に 裏返る回想
灰色の中 望まれぬ儘
像を演じ
ビー球の中眠る