風見鶏テキスト

たまに思い出した様に散文詩を書きます。

マヨイヒト

足音 消えるまで 駆け出した夜の火は
月影さへ忘れ 迷う様に駆け出す

零れ火 振り返り 震える声で隠す
浮ばない言葉では 誤魔化す事も出来ずに

無くし物は何時の日か 見つからぬ 霧の様に
触れる度に 疼く心の中で 闇で 光る 声

面影 消えぬ夢 思い描く笑顔は
浅はかな真実ほど やがて泡沫の夢