2022-12-30 呪 #詩 詩・散文詩(最近) 指先も見えぬ暗闇の中白平盃が一つコトリと置かれた 中空より滴る一筋の糸の如くその隆線を落とすあるかなしかに色づいた黄金色の液体が白平盃に微かな音も立てず流れ込み満たしていく なにものに捧げる事なくただ掌を合わせなにものに縋る事なくただ掌を合わせ 白平盃が満ちその嵩が零れ落ちていくのを見ている