風見鶏テキスト

たまに思い出した様に散文詩を書きます。

砂礫の君

座った君は歩き出す
歩けば纏う砂礫の君は
重さに疲れまた座る
座れば落ちる砂礫の山は
灰に煙って渦を巻く
渦巻く煙より見上し空は
色めき輝く胡蝶の夢

砂礫の君よ
遠くへ高く
砂礫の君よ
見えぬ先へと

全てをかなぐり捨て生きる事など
出来はしないと知りて尚