風見鶏テキスト

たまに思い出した様に散文詩を書きます。

街色切符

トタン トタン
電車は行くよ 知らない街 知ってる街
トタン トタン
電車は走る 見知らぬ人を共に乗せて

お家が見えなくなって 少しドキドキしてくる
単調なリズムと遠くなる匂い
あれこれと考えては 景色と一緒に遠く見えなくなって
初めての切符 ポケットの中でギュッと握った

理由も無く電車に揺られて 気がつけば見知らぬ駅
パラパラと人が降りていく
僕は と言えば つり革を握ったまま ぽかんとしてた

何処かに行きたいとそれだけで 気が付けばまた電車に揺られる
少しだけ自由に 今よりも遠くに 今日は少しだけ遠くに行けそう...

トタン トタン
電車は行くよ 知らない街 知ってる街
トタン トタン
電車は走る 見知らぬ人を 僕を乗せて