光に透かす八重の花弁
影を一片(ヒトヒラ) 忘れて落ちた
指先に掬い上げて尚
眩しい春めきに 思わず目を伏せた
心の中留めた
行く先の忘れた 醒めた御酒(ミズ)は
迂遠(ウエン)に ただ静かに身体を冷やすだけ
行く先の忘れた 醒めた御酒(ミズ)は
迂遠(ウエン)に ただ静かに身体を冷やすだけ
朱に染まる頬を伝い
焦がれる胸元に流れ
最後は淡雪の様に染みて消えた
焦がれる胸元に流れ
最後は淡雪の様に染みて消えた
遠く遠く見えていた
近く近く感じていた
長く長く 待ち焦がれ
過ぎていくのは 刹那(セツナ)
近く近く感じていた
長く長く 待ち焦がれ
過ぎていくのは 刹那(セツナ)