風見鶏テキスト

たまに思い出した様に散文詩を書きます。

child

 
解け得る 悦び
解け得る 悲しさ

感情はただ 心に轍を残すのみ
身体の中の約束に傅き
そして静かに 諦め 見つめ 消えていく

心の何処かに小さく
硬く凍りついた私がいた
誰も望まず
求める事もしない
違う事のない択一を繰り返し
存在する事に甘んじていた

ただ灰色く漂う私の
胸元を撫でる 一筋の強い光
抗う
厚く纏った日々が私に施したモノは 
否定と 恐れと ちっぽけな強さ

醒めた心に反して
身体 指先は その光求めた
焦がれ まるで焦げ落ちた葉の様に
高く遠く 低く近く
熱く触れ合い さらに求め
降り積もっていく

ふいに目の前を光が焼き
世界は砕け静かに消えた

最後に残ったものは
解け得る 答え
辿り着いた 一筋の愛(ユメ)