風見鶏テキスト

たまに思い出した様に散文詩を書きます。

そらみ


空を見る
遠く雲の先
青い星の輪郭を越えて
宇宙を見る

月を見る
眩しい程近く
視線はやがて加速して
月の裏っ側を越え
白い星の靄
銀の河を見る

宙(ソラ)の先を見通して
心はぽっかり空っぽで
暗い宇宙の只中に
ふわふわふわふわ 漂いながら
それでもただ遠くを
宙を見る

そうして夢から醒める様に
心は身体に戻ると
風が肩をさらう感覚だけ
頬を伝う一筋の涙
雫の中には
宙の星の欠片が沢山
キラキラと 光る

息を吐く
目の前に遠く
夜と星と月と
空を見る