風見鶏テキスト

たまに思い出した様に散文詩を書きます。

R-B-D

 
落ち着かない心の
底に沈んだモノクローム
色のつかない風景の中で
独り呟いた言葉が
なんにも引っ掛かからないで
どこまでも天井を漂う

テレビだけがついた部屋
ビデオノイズがかかった
繰り返してる思い出は
何時の間に 削られたシーンばかりで
もう別の映像作品だよ

面影はここにない
透明な指先を繋いで歩いて
サヨナラしたから
遠くの 過ぎていく後ろ姿
その先は全部輝いて見えたんだよ 勘違いかな?

ワタシの足元が ワタシの居場所なのは
ずっと変わらない事
ワタシの役割が ワタシの生き方なのも
ずっと変わらないのかな

全てがなんにも 変わらなければ
それでいいかもしれない けど
何かは減っていくの 何となくだけど

必死に握った ワタシに残ってる色だって
いずれ色褪せてしまうんじゃないかって
それを思うと怖くなるの
その怖ささへも 消えてしまうんじゃないかって