風見鶏テキスト

たまに思い出した様に散文詩を書きます。

シースルーライン

目を覚ましたらそこは

私の良く知ってる路だった

失った恋の数と

愛の数を足して二で割っても

割れてしまったワイングラスには足りないの

ふらつく足で世空の道を仰げば

そこには捨てられた真鍮製の時計の秒針や

割れたグラスの欠片達

訳の分からないガラスのオブジェ等で

埋まっていた

風になびく私の髪が鬱陶しくて

暗い寂しい空虚な心を

その愛おしいゴミ達で補おうとしている

馬鹿ね間抜けね

詰め込まれるモノに罪はないの

ただ白け始めた空を見ていたら

無性に何かに当たりたくなっただけ