風見鶏テキスト

たまに思い出した様に散文詩を書きます。

不機嫌ドロップ

無制限に吐き出される
ドロップドロップ色とりどり
星と見まごう程多く
作り出す人々は戯けている
つかめない両手必死に動かして
連なりにドロップが浮かぶ
二等辺三角形の沢山付いた溜め息
忘れられない事はいつもおざなり
一体何時からだろうか
人の数が一向に減らない

無尽蔵に続けられる空想呼吸
繰り返す度に真っ白に消える
空気にまるで
彩りの轍を残すみたいに
矛先をただ幾重にも重ねる
収束する白光の点
誰からも見えず
誰にも語られない
誰誰誰で覆い尽くされてる

全ては
ここは天であり地であり
見えない糸で吊られてる
小石砂利を踏みしめた四角い神様の両手は
誰も救いたがらない
心を裂いて与える事より
新しい棒を立てるのに忙しい

呼ぶような声は
誰かにこの不安消して欲しいから
ドロップドロップ
誰か食べて
ハートブリキの缶詰開けて
誰か食べて
目を伏せる人々の喘ぎ

それは見せかけの無期限の罪
求めた飴玉の甘さ
思えば
始めたのは誰だったか
結局は忘れてしまっている