風見鶏テキスト

たまに思い出した様に散文詩を書きます。

白いマフマフ

白い生き物
僕はマフマフ
傷つきやすいから気を付けて
真っ白なんだ
目も鼻も無い
本当は自分でも良くわからないんだよね

僕の住んでる白い丘には
彩りの行列が続いてる
誰も白い僕を見てくれない
気付いてくれないけど
僕も怖いからそれで良い

誰もいない日に
白くぽつんと丘に立って
遠く眺めて
真っ白な眼で遠く

遠くを見ていると
僕には良くわからない
斑色の物事が沢山
眼がチカチカしてしまうけど
眺めるだけなら楽しい

真っ白な
真っ白な平原に真っ白な丘に
空も真っ白僕も真っ白
まるで透明な世界
誰もいなければ本当に
透明な世界だけど
僕一人で世界じゃないのは
指を折れる様になった時から知ってる

白い生き物
僕はマフマフ
真っ白で目も鼻も無い
何故僕が真っ白なのか?
本当は
本当はきっと知っている筈だけど
良くわからないんだよね