2019-09-08 ♻ル #詩 詩・散文詩(最近) 西の方が明るみを増し 霞のかかる太陽と雨と ゆうらりゆうらり 手を繋ぐ陰 地に影は伸びる 目に見えない事は街音に聞いて それとなく物思いにふける 繰り返される雑音もまた 調律の内に掠れ消えていく 延び上がる身体を引きずって 己の影の小ささを見る 黄昏はもう すぐに過ぎ行き 夜の闇に震えるだろうか てくてく歩く 迷い子の様に 誰も彼も居場所も判らぬまま 時折誰かが呟く 短い歌が 風の中 聞こえてくるばかり