風見鶏テキスト

たまに思い出した様に散文詩を書きます。

季雨

 
不安な溜め息 浮んで消えて
雲になって 青い空へ昇っていく
そして空の天井に当たって 冷たい雨になって
小さい小さい あなたを濡らした

目をそむけた 大切なあなたが
見えずに吐く台詞なら それでもいいと思って
強がって 隠して 何かを 忘れた

冷たい雨は 晴れた空に降った
忘れた事 忘れたいまま サラサラ降った

空は眩しくぼんやりして
それは冷たい雨に青い色が染みて
眩しいだけなんだけど 

空はぼんやりして
空はぼんやりして ただ見つめた