風見鶏テキスト

たまに思い出した様に散文詩を書きます。

てふ

 
青色の空に橙の空気
混ざりあって紫色の空
てふの羽に照り映えた
揺れて変わりゆく
黒に行く末の色

黒色の空に白い星光
飾りたてて闇色の空
きらら ちかちか 瞬いて
街を見下ろす てふの羽に
天上と地上の光が写りこむ
ひといきれ

変わらない事も無くて
思わない事も無くて
何処かに行ける そんな意識だけが
夢見る心に てふの様に漂う

てふの羽に写る心残りの
風景ばかり今この手の中に
そして少しの涙の熱を
静める様に飛んでいこう

てふの羽に映る今を生きて