風見鶏テキスト

たまに思い出した様に散文詩を書きます。

gradation

 
並んだ小さいビルの影
青鈍色に道を作っていく
街の間を流れる空気が
冷たく頬を撫でる

アスファルトの匂い
誰かの働く音
他人の家の匂い

晴れても 曇りでもない空
路地にお日様が沈んでいく

今は自分で決められる事なのに
なんだか家に帰らなきゃいけないって
むず痒い気持ちになる

当たり前の街並み
今は遠い街並み

あの頃の気持ちは
あの街にまだ残ってるのかな?
僕の影の色と容 そのままで