風見鶏テキスト

たまに思い出した様に散文詩を書きます。

さかな気球

海の様な青い空に
さかな気球はフワフワ浮いてる
泡の様に消える雲を
尾っぽからゆるゆる出して
浮いてる

風に吹かれれば何処かに気ままに
流れ流れ行くよ
ぽかぽか行くよ
行くよ

深い谷底の様な僕らの街では
ピカピカ光る海底散歩
空を仰げば大きな影の中で
さかな気球がお日様を隠してる


雨の世界灰色の空に
さかな気球はユラユラ漂う
僕達はちょっと雨宿り
大きな尾っぽが雨粒切って
弾いてる

雷を避けながらゆっくりまったり
流れ流れ行くよ
ぷかぷか行くよ
行くよ

青い海底の底が僕らの街さ
ガシャガシャけたたましい
空を仰げば音も無く静かで
さかな気球は今日も浮かんでる


さかな気球
見えなくなっても大丈夫だよ
行く先々で猫が空を見上げてる
それはまるで道しるべみたいで
僕らは見失う事も無く追い駆けて行けるから

空を仰げば今日も音も無く静かで
さかな気球はずっとぷかぷか浮かんでる
気ままに空をゆっくり進んで
空の向こうまで雲の足跡残して